形にはめるって・・難しい
先ずはクリックしてからお読みください。
週末の和道会全国技術講習会で再確認したのは
「形」にはめる難しさ
和道には基本組手10本というものがある。
この約束組手とも言っていいこの稽古法
極めて難儀な代物です。
ご存じの通り、和道空手は初代大塚博紀宗家が起こした空手流派
当時、既に日本柔術の免許皆伝者だった大塚先生は、沖縄唐手(空手)の突き、蹴りに特化した攻撃的な技術に魅せられ、その技術体系をも取り込もうと貪欲に当時の空手の達人らと交流
しかし、当時の空手には単独稽古の「形」稽古はあったものの、相対して行う実践的な部分での稽古法に欠陥があった。(これは小生の推測)
ちょうどその頃は、同時進行に各大学を中心に空手道が広まりつつあった。
当然、血気盛んな学生にとって単独稽古の形稽古だけでは飽き足らない。
そのうち、松濤館空手では代表的な約束組手が研究され、形に含まれる基本技を抜粋した約束組手が作りだされていくのは自然の流れでしょう。
相手の上段順突きに対し上段受けから逆突き・・といったパターンである。
今では、空手協会から分かれた帝京大学が中心となっている松濤会などは、それを発展させて様々な約束組手を創作している。
しかし、ここで異彩を放ったのが大塚先生であった。
和道の「基本組手10本」のそれは、沖縄から伝承された「形」からの技を抜粋した約束組手ではなく、日本柔術の組手形からの要素を多く含んだもので構成されていた。
ただ、それのどちらかに優劣をつけるものではなく、明らかに和道のそれは他流の約束組手と比べると明らかに違う技術
先ずは、相手との衝突を良しとしない。
基本「転移」「転技」「転体」を旨とし
相手の攻撃を「流す」「往なす」が基本
攻撃も、動作の大きな後ろ脚からの順突きではなく
間をギリギリまで詰めた状態からの、前脚からの順突き
それに対し、斜め後方へ「転移」し上段流し受けで攻撃との衝突を避けて受け流し反撃へと転ずる。
この様に書くと、受けてから突き?となるが・・・そうではない
??
実は、この上段流しは即攻撃といった含み技が隠されている。
実際、受けてから反撃といった場合には実戦的には不利
相手の攻撃に即カウンターを合わせるぐらいでなくては、本来の護身の技として使えない。
ですから、様式的に上段流しから次の技へで反撃というのは形式だけのこと
そんな実際の使用法を学べるのが、この和道全国技術講習会
意義ある稽古会です。
参加者は60名ほどでしたけど、もっともっと多くの和道拳士はこういった機会に参加すべきですね。
普段は、各道場では指導者や代表としての立場の皆さんばかり。でもここでは一稽古者として、プライドなんかズタズタにされるほど、ダメ出しを出されます。
小生何か、しょっちゅう`キミの空手は偽物だ!’なんて師匠から言われてますからね。
でも、それをもバネにする気概がなければいけません。
一生稽古ですから
しかも、どれが本物かもようわからん(。>0<。)
状態ですので、言われて当然です。
しっかし、自分流に動けばなんて楽なことか
このように伝承された動きを身につけるには、もっともっと稽古が必要
若者が好きなヒップホップ系のダンスなんかもそうですもんね
普通の人が踊ったらやりずらい動きずらい
そんな動きをいとも簡単にスムーズにやってのける
そうとう練習している証拠
目的は違っても何だか似ている。
空手をやってる皆さんは、もっと楽しく好きにならないといけませんね。
ヒップホップに負けるな!・・ちがうか
さて、話変わって報告です。
9月末より、東京理科大(神楽坂)の体育授業を受け持つことになりました。
そう、非常勤講師として正式に承認されました。
小生にとって、教育の最高機関で教鞭をとれるというのは非常に嬉しいこと。
しかも、体育ですが教えるのは空手
やってて良かった。
理科大といったら、もともと東大の卒業生が起こした大学。
普段、brainをフルに使っている学生さんですから、「理」を掴むのが早いのでしょうかね。
東京理科大OBで、指導されたいた柳川先生が「理を知れば上達早し」と自らの著書「空手の理」でおっしゃっていましたね。
しかし、非常に楽しみです。
ちなみに、東京理科大の空手道部は偶然ですが和道会に所属しています。
今後、何らか関わりを持つことになりそうなので、そちらも楽しみです。
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